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建築技術2025.11.08By 大成 健介
木造ハイブリッド構法が拓く、これからの中高層建築
近年、世界的に注目を集めているのが『木造ハイブリッド構法』です。これは、従来は鉄骨造(S造)や鉄筋コンクリート造(RC造)が常識だった中高層建築の領域に、木材を主要構造材として組み込む新しい設計手法のことを指します。
なぜいま、中高層建築に木造なのか。背景には、CLT(直交集成板)や接着重ね梁(GLT)など、強度・耐火性能に優れた工業化木材製品の登場と、それを支える防耐火設計技術の進歩があります。建築基準法の改正により、これまで原則として木造化が困難だった4階建て以上、用途別の大型建築物にも、木造採用が現実的な選択肢となりました。
当社設計部では、過去5年間に4プロジェクトの木造ハイブリッド構法を実現してきました。鉄骨柱と集成材梁の組み合わせ、CLTパネルによる耐力壁、コンクリート床と木造梁の合成構造など、プロジェクトの規模や用途に応じて最適な組み合わせを選択しています。
本記事では、当社が取り組んだ実例を交えながら、木造ハイブリッド構法の設計プロセス、構造計算、防火・耐火対策、コスト比較について解説します。これから自社ビルや集合住宅の計画を検討されている方には、ぜひ知っておいていただきたいテーマです。